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長尾団地  「doma.naka」  
 

|アウトライン
この部屋は2階の角部屋。ベランダのある方向は南向きで外光もよく入りますが、横の建物が隣接しているため横方向の窓からは直接光は入ってきません。また、5階建ての建物ですがエレベータは無く、部屋へのアクセスはすべて階段です。入居者を2人から若い子供がいるファミリー、もしくはSOHOを想定とした大掛かりなりノベーションです。

|プラン
既存の間取りは3DKで、以前の入居者が長く住まわれていたことで、入退去がないことによる部屋の更新がされないままでした。今回、間仕切りなども撤去し一度スケルトンに近いところまで解体することにより空間そのもののボリュームも調整

 

しながら、地域的に需要のある2LDKへリノベーションすることにしました。

|ど真ん中、内の外
構造体である柱や梁、壁などは撤去することはできません。そのため、リノベーションをする上ではつねに制約になってきます。その制約になりそうな柱が真ん中あります。しかし、状態もよく当時の型枠の跡などが綺麗に出ていることもあり、隠すのではなく、この部屋のシンボルとしてプランを考えていきました。また土間を部屋の真ん中に配置し、シンボルである柱まで通していくことで、柱のシンボル性を強調させています。
生活の中心でもあり人が集まる場所であるLDKを室内にある広場のようなものと考え、プライベートな空間の個室は家とし、

 

その間を土間が道路のように横断しているとう構成になっています。土間が貫通することにより玄関が曖昧となり、LDKは外へのつながりを強くしていきます。設計の初期ではLDKを土間レベルと同じに考えより外とのつながりを考えていましたが設備などの制約によりレベルをあげています。

|素材
奥行きのある部屋にした場合、窓がない奥側が暗くなります。奥にあるキッチンに窓があるのですが、建物が隣接しているため、あまり明るくありません。そのため明るめのPタイルにしています。いっぽう個室はオークの無垢フローリングを貼り、落ち着くプライベート空間としています。南側の個室には通風やコミュニケーションの装置として、また家としての窓をつけました。